江幡公認会計士税理士事務所
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2022年01月号 第053回「年男・年女」
「年男・年女」とは十二支の概念です。
満年齢が12の倍数になる度に、人はそれまでの人生を振り返り、次の12年間がより善きものになるよう誓い(?)を立てるのではないでしょうか。
十二支という客観的な時間意識が、自らに何らかの規律を課してきたと考えられます。
新型コロナ禍を経なくても(?)、昭和の時代に比べたら社会はだいぶ変化しました。「年功序列」「終身雇用」という概念は、それらの概念そのもののために存在するのではなく、あくまで当時の経済合理性を反映したものであるとの見解があり、確かにそういう面もあろうかと思います。
しかし、この30年間で1世帯当たり平均所得金額が減少し続けている事を考えると、個人的には、当時の経済合理性に限定されず、実は日本の会社をうまく機能させ、さらには社会秩序維持にも寄与していたように思われます。
現代は、社会秩序維持のため、人々に共通する大きな価値観や道徳ではなく、情報管理が重視されているという見解があります。
たしかに、大きな価値観や人の内面や道徳による規律といった概念が以前よりも弱まりつつある印象を受けますが、そうかといって、各人の多様な価値観が尊重され、社会がより善くなってきたかというと、そう単純ではないように思われます。
知らないところで情報自体が管理され、実は社会が窮屈になってきているという指摘もあります。
本年は私と専務は年男・年女です。人生を12の倍数の年月で長期的にとらえるという日本の時間意識を、日々の生活やお客様との関係において大切にしていきたいと思います。
江幡 淳
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