2023年04月号　第068回「ドレス・コードは経営理念」

平成17年から環境省が推進しているクール・ビズは、令和２年度までは５月１日から９月30日までという実施期間が設定されていたが、令和３年度からは実施期間を設定せず、個々の事情に任せられた。

日本の某有名企業においては、通年でカジュアル（？）な服装が容認されているところである。
確かに、真夏などの気候が厳しい折には、カジュアル（？）な服装で仕事をするのは快適ではある。

しかし、仕事には必ず相手が在る。自分一人だけの空間で完結する仕事など無く、必ず人と接する事になる。

良い悪いではなく、他人との比較でもなく、事実として、人と接する以上、服装で仕事や人格に関する何らかの評価が下される事は避けられない。
背広を着ていれば背広を着ているなりの評価が、Ｔシャツに半ズボンを着ていればＴシャツに半ズボンを着ているなりの評価が下される。

さらに言えば、ドレス・コードは、自分の職業から放たれる印象や、その職業に従事する自分の印象が、人生や社会にとってどう在りたいのか、という事に直結するものである。

ドレス・コードは経営理念そのものと言ってよい。

江幡　淳