江幡公認会計士税理士事務所
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2021年01月号 第041回「差別化」
差別化とはマイケル・ポーターによって提唱された競争戦略のうちの一つだそうです。
差別化と聞くと、斬新なもの、尖っているもの、強烈に訴求してくるものなどを連想しがちです。そして、差別化できている会社はうまくいく、差別化できないと競争に勝てない、うちは差別化できていないから成長していないなどと考えてしまいます。
ところが、ある日、弊事務所の専務が、篤農家の岡本よりたか氏のある文章を教えてくれました。
「大切なもの」というテーマです。
「新しい物には魂が入ってないから、魂が入るまでは自分の物にならない」、「売るのではなく、大切なものを交換し合うという意識に変える(貨幣を経由しても構わない)」、「自分にとって大切なものをたくさん作り出さなきゃいけなくなる」、「それは他の人にとっても、とても大切なものになるはず」、「大切にしたくなるほどの商品や知識や技術を生み出しなさいってこと」と書かれていました。
感銘するとともに、こうした意識を持つことと、こうした事の積み重ねが、真の差別化なのだと思い至りました。
差別化ということを常に意識するのは悪いことではないと思いますが、「差別化しなければならない。」といった強迫観念のように考えるのではなく、「自分にとって大切なものを地道に作り上げていく。」という気概を持って仕事をすることなのだと思います。
私の場合は、数字や資料に魂を入れる、会計に関する知識や技術を磨くということです。
そうなると、差別化は他から買うことはできませんし、短時間でできるものでもなさそうので、ある意味、気が楽になると思います。
江幡 淳
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